アニメーションはストーリーが命だという話を聞いたことがありますか?
視聴者の心を掴み、惹き付けて飽きさせない為にストーリーが必要だと。
アニメーションに限らず
何かを売る際には
「物(商品)を売ろうとするのではなく、ストーリーを売れ」
なんてことも耳にしたことがあります。
この記事では
先日「これはうまい!」と唸った完璧にストーリーで商品を売っていたSNS広告を見たお話をしたいと思います。
アニメーションはストーリーが命!を実感したうまい広告の話
インターネットが普及して、自分で好きな時に好きな情報を取れる時代。
テレビ離れして、Youtubeなど好みのチャンネルを自由に見る人が増えている時代。
私もYoutubeをぽや〜っと観ていました。
そんな時
ある一つのアニメーション広告が流れてきたんです。
「物(商品)を売ろうとするのではなく、ストーリーを売れ」
の意味がすごく理解できるストーリー重視の広告でした。
あぁなるほど、ストーリーを売るってこういうことかと思わず唸るほどの広告でした。
あなたは
今からお伝えするこの広告のストーリー(あらすじ)で一体何を売ろうとしているのか
その商品を当てることができるでしょうか?
Youtube広告で観た「売れる」ストーリーあらすじ
あらすじをお伝えする前に先にことわっておくと
ターゲットが女性の商品で
ストーリーも女性向けのため
今から書くストーリーのあらすじ自体が
男性にとっては
「ツマラナイ」「少女漫画かよありえねぇ」「理解不能」と思われる可能性が高いです。
(ゆえに、この記事が読んでてつまらん可能性があります。)
が、
女性にとっては
共感の嵐、ストーリーにのみ込まれて自分ごとの様に捉え、おもわず広告があったならクリックしたくなる(かもしれない?)という『ストーリーの力』を目の当たりにする可能性がある内容です。
私には、人間の深層心理をうま〜くついたストーリーに見えました。
それでは早速
「このストーリーはうまい」と思った広告のあらすじをざっくりお伝えしていきますね。
私の名前は〇〇。
超イケメンユーチューバー薫くんに恋をしている。
薫くんが足を運ぶという噂のBARに毎日通い詰めるも、実際に薫くんに出会えたことは1度もない。
今日も、BAR通いに付き合ってくれた女友達と飲んでいると
「あんなイケメンユーチューバーには、美人な彼女がいるに決まってるじゃん!もう諦めなよ。」
と友達にたしなめられる始末。
私は薫くんの彼女になれるほど綺麗じゃないのはわかってる。
友達になれるほどの器じゃないのもわかってる。
せめて、出会ったことがあるという存在になりたいだけなのに。
一旦中断しますね。
「これが広告?」って思いません?
全然商品出てきません!!
(・∀・)どうなってんの?
ま、もう少し続きを見ていきましょう!
「一緒に飲もうよ〜VIPの部屋でさ」
と女同士で飲んでいた私たちに、一人の男性が声をかけてきた
ナンパだ・・。
私は薫くん以外の男性は眼中にないっ!
けど、友達が男性について行ってしまって私まで付き合わざるをえなくなってしまった・・・。
タイミングを見はからって、この場を抜け出して帰ろう・・。
そう考えてた時
「遅くなってごめ〜ん」
「おっせ〜よ薫!」
え・・・嘘でしょ!?
まさかのイケメンユーチューバー薫くん登場。
「あれ、俺のファンなの?嬉しいな〜君のアイコン見覚えあるわ。コメントくれてるよね」
とか言われて舞い上がる私。
でも薫くんはその後、超美人の女性とずっと話をしていて、私が薫くんに話しかけるチャンスは残念ながら巡ってこなかった。
一旦区切ります。
大丈夫でしょうか。
長いんですけど、ついてこれてますか?
まだ商品が出てくる気配はありませんが、もう少し頑張ってお付き合い下さいw
「そろそろお開きにしようぜ〜」
解散の時間になっても私は何もできなかった。
ただただ、遠くから薫くんを見つめることしかできなかった。
せっかくのチャンスを掴み取ることができなかった。
だって薫くんには、あんなに綺麗な女性が近くにいるんだ。
どうせ彼女をお持ち帰りするんだろう。
もう、諦めて帰ろう・・・
としたその時。
グッと腕を掴まれて私を振り向かせてきた先には薫くんがいて
「(ヒソヒソ)俺のこと見てたよね?話しかけてくれるの待ってたんだけど」
「LINE教て、あいつら撒いたら連絡するから待ってて」
いきなり薫くんからの怒涛のアプローチな展開に、驚く私。
「(薫くんより LINEにて)裏の公園にいるから来て」
「やっと二人きりになれたね」
と甘いムード
この後の展開を期待する私・・・・
に・・
襲いかかる現実!
ここまで。
あらすじ読んでいただきまして、お疲れ様でしたw
(だいたいこんな感じのストーリーだったかと思います。確か。)
ここまできたら、なんの商品を売ろうとしていたのか感づいたのではないでしょうか。
そうです。
商品は【除毛(脱毛)クリーム】
わかっていただけたかと思うんですけど、ここまでのストーリーの中に商品は出てこないんですよ。
ってか、ここまでストーリーを見ないとなんの商品売りたいのかすら明かされないんですよ。
めっちゃ長いですよねw
一見本当にありそうな少女漫画のストーリーですが、唯一!少女漫画では絶対に表現されない女性にとっての現実問題に思いっきり向き合わせる展開となっています。
ムダ毛問題を、よくここまで赤裸々にひけらかしたなと。
このストーリーを考えた人は女性の気持ちがよくわかってらっしゃるw
(女性が考えたんだと思う)
あなたが憧れた男性とのまたとないチャンスを逃さざるをえなかったのは
毛ですよね?(と問題意識をさせる)
それを解消できる商品が
これ(商品名)ですよ!!
という、問題教育→問題解決商品にこぎつけるまでのストーリーの長さよw
あと、薫くんのなかなかの女の扱いよw
商品にたどり着くまでがとても長い広告ですけど、簡単じゃない女心を表現するのも、視聴者の心を掴むのにもこれくらい尺必要なんでしょうね。
商品を売るのではなく、ストーリーを売ってる典型的なうまい戦略だと感じざるを得ません。
ストーリーの重要性について
VYONDでアニメーション制作を行う際、動画のタイプにもよりますがストーリーを伝えるべき動画を作ることもありますよね。
何か物を売りたい時は、商品がどれだけ優れているのかを語るよりも断然ストーリーを伝えることが重要となる場合があります。
動画のクリエイターに求められる、ストーリーを創造する力。
SNS広告を見ていて、いいお勉強になりました。
トキメキをありがとう、薫くんw
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